行きはよいよい、帰りは怖い
スタートラインを通過してから2〜3分、やっと走っているという感じになってきました。心配していた右足のこうの痛みも感じず、いい感じの序盤です。
途中、後でスタートしたハーフマラソンの『ほんちゃんトップ集団』に抜かれて行きますが「ハーフはいいよなぁ。白バイの先導はあるし、審判車なるものもついているし、それに比べ10Kmはジャマ者扱いだなぁ」と兄貴としゃべりながら、また、海から吹いてくる磯の香りを感じながら快調に少しずつ前のランナーを抜いていくことかできました。
スタートから3Km〜4Km間の1Kmがきつかった。つきみ野と中央林間の間で坂道の練習はしてましたが、本番のコースの勾配は半端じゃありませんでした。
また1Kmぐらいと思いますが、なんと長く感じたことか。
兄貴について行けなくなり、ついに後姿が見えなくなりました。
とにかく歩かないで走り続けました。ふと、となりの歩いている女性に気付きましたが、そのスピードが走っている私のスピードとあまり変わらないんです。(笑)
やっと坂を登りきり、快調とまではいきませんが坂を登りきった安堵感にも後押しされ、少しずつペースアップしていきます。
折り返し地点の数百メートル手前で兄貴に追いつき、兄貴の左肩をたたきながら「やっと追いついたぞ」という余裕も少し出てきました。兄貴との距離2〜3mを維持しながら折り返し、後は多少のアップダウンはあるものの、下っていくばかりです。
異変がおきたのは、折り返し地点を過ぎ1Kmぐらいいったあたり、そうあの急勾配の少し手前からでした。右足のこうはテーピングでぐるぐる巻きにし、その上からサポータをはめ、鎮痛剤を飲んでいたおかげか、問題のあった右足ではなく、左膝の関節が痛み出しました。
無意識のうちに右足をかばい左足に余計な負担がかかっていたのかもしれません。
左足をかばいながら、あの急勾配の坂を下っていくうちに、今度は右膝も痛くなりました。ランニング中は体重の3倍の荷重が片足にかかるといわれてます。急な下り坂で左足をかばいながら走ったもんだから、右足には200Kg以上の負荷がかかり、一発で右も痛めてしまいました。
気が付けば、兄貴の姿はもうどこにも見当たりません。
行きは抜くことはあっても抜かれることはありませんでしたが、帰りは抜かれていくばかり。
自分の膝に苛立ちを感じながら、残り3Kmの表示を見た時は「もうやめてしまいたい」と思ってしまいました。沿道のおばちゃんや子供たちの声援はありがたかったのですが、自分に対する苛立たしさと惨めさで、磯の香りも感じることなく、もうまわりの景色も見えるはずもありません。
最後の300mは腕時計とのにらめっこでした。目標タイムに19秒ほど及ばなかったことも悔しいのですが、兄貴に負けてしまったことと4分近くも差をつけられてしまったことのほうがもっと悔しく思いました。
右は完走証明書
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成績は
■タイム:1時間19秒 ■順位:2943人中、2075位
海岸でのイベントは盛り上がっており、地元特産の三浦汁・三浦だいこんのおでん・甘酒などの無料サービスを堪能しながら、密かにリベンジを誓う弟でした。
ハーフマラソン終了後、『その道の達人』と合流し三浦港の市場内にある料亭?でマグロと酒を堪能したのは言うまでもありません。
三浦港をバックにその道の達人と兄貴
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