去年に続き、今年も雨だ。午後2時から始まる決勝戦を観るため、冷たい雨の中を会場である「横浜国際プール」へと車を走らせた。昨年と違い、駐車場入口での渋滞もなく、すんなりと入場することができた。

初の日本人同士の決勝戦となった去年と違い、今年は韓国の『李』とオランダの『ジョン・ヴァンロッタム』。そのせいか、道も混んでなく残念だが観客も少ない・・・

去年までのアジアNo1、サンプラスをあわやというところまで追い詰めて一躍有名になった『リー・ヒョウンテク』観察と決め込んだ。

李 享澤(韓国) VS ジョン・ヴァンロッタム(オランダ)

李は開始そうそう、いきなりラブゲームでサービスを落としてしまった。バックの逆クロス、得意なはずなのに、サイドアウト。ミスの連発で、相手のスピード・パワーに全くついて行けてない。何か変だ。あのサンプラスをあわやというところまで追い詰めた選手とは思えない。あっという間に2−6で落としてしまった。

ところが2セット目からは李は、別人のごとく豹変してしまった。最初のゲームをラブゲームでサービスキープ。李のバックハンドは素晴らしく、ストローク戦になると苦戦するとみたバンロッタムは、時折サービス&ボレーに出る。お互いキープし緊迫した時が流れ、気がつくと、タイブレークに突入していた。

タイブレークでの李の集中力は凄い。いっきにポイントを取り、7−6(2)で2セット目を取ってしまった。荒れまくるヴァンロッタム。審判にクレームをつけるは、果てはロビーの子供がうるさいはと、言いたい放題!暴れまくる
しかし、場内アナウンスが粋だったねえ『みなさん!怖がらないで下さい。いつもの通りです。これがヴァンロッタム選手のプレースタイルなんです』場内、大爆笑!

3セット目、いきなりヴァンロッタムがサーブを落としてしまった。ロビーの子供の声が気になるようだ。観客も子供の声が聞こえてくると、「そろそろキレルよ」と耳打ちし始める。ついに怒り爆発、天井に向かって『シャラップ』と叫びまくり、審判に執拗に抗議するが、相手にしてもらえず、はては観客席に向かって『誰か、静かにしろって、言ってきてくれよ』と言う始末。これがまた観客の爆笑を誘った。最初はビックリしたが、憎めないキャラクターだ

2−0、2−1,3−1、3−2、4−2、4−3とヴァンロッタムはワンビハインドだったが、ついに李のサーブをブレークし、4−4になった。さー、面白くなったぞ。李・ヴァンロッタム供に、凄い集中力だ。のりのりヴァンロタムは2本のサービスエースを含むラブゲームでキープ。4−5と逆転してしまった。李も負けてはいない。お互いキープでまたもやタイブレークに突入。

0−1,1−1,2−1、3−1、4−1、5−1、6−1タイブレークでの李は本当に強い!。またもや2セット目と同じようなパターンになってきた。ところが、ここから崖淵ヴァンロッタムの集中力はみものだった。
6−2,6−3,6−4,6−5、6−6・・・凄い試合になってきた。何回かのバックのクロスラリーのあと、「エィーッ」とばかりの李のバックストレート。見事に決まった。7−6、ついに8−6。
アジアの威信をかけたか『リー・ヒョウンテク』7−6(6)で勝った。
・・・顔を見ると、どっかのとちゃん坊や(失礼)みたいなんだけどなあ〜。

とにかく緊張感のあるスリリング素晴らしい試合だった

ダブルス決勝戦へ