鈴木貴男VSマイケル・チャン戦を見てきた。デ杯の2月タイ戦、4月インド戦以来だから半年振りだ。

アジアNo1.格上のタイ、スリチャパンを流れるようなサービス&ボレーでフルセットの末、撃破。続く4月のインド戦では、崖っぷちのエース対決で5セットの末、惜しくもパエスに屈して以来の、なま貴男である。

今日の相手は、史上最年少17才で全仏を制した、あのチャンである。貴男のサービス&ボレーがチャンのパッシングショットに通用するか、場内は試合開始の合図とともに、水を打ったように静かになった。

貴男からのサーブだ。体を突き刺すような張り詰めた空気が、いきなり拍手に変わった。サービスエースだ。
第1セット第1ゲームは、サービスエースを含め貴男は簡単にキープ。ほとんどサービスで終わったという感じだ。チャンのビックリしたような表情が俺の心をくすぐった。日本人だって、こんなスゴイ奴もいるんだと。

デ杯戦での貴男のサービス&ボレーも素晴らしかった。抜かれても抜かれてもひたすらネットを取り、自分のプレースタイルに固執しているように見えたが、今回は何かが違う。なんだろう?

ファーストサーブから、無理してダッシュしていない。と言うより、全てのファーストサーブがエース狙いなのだ。ある意味ボレーの必要がない。
早い!とにかく早い。今回優勝したヒューイットより、はるかに早いフラットサーブだ。175cmのあの小さな身体でどうしてあんなに早く打てるのだろう。打つ時に40cmぐらいステップインしているから、体重はかなり乗っているが、バランスをうまく保って打つのは難しいだろうなあと考えているうちに、試合は第1セット中盤にさしかかっていた。

第1セット中盤、試合が動いた貴男はどうなる!
続きは次回です

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